花ごころ

病害虫防除作戦
                                                  



昨年の今ごろ
完全無農薬栽培を決意したわたしは
それまで使っていた化学農薬に代わる自然農薬を求めていた
ひとつは
センダンの木から抽出されたニー☆オイル
もうひとつは
自然の生薬クララを使ったア☆リクール
実際に使ってみたところ
両方とも害虫にかなりの効果があると実感したが
特に後者はより強力だと思い喜んだ
ところが
どうやらア☆リクールが原因ではないかと思われる葉っぱの傷みがおこり
次々落葉するという事態が生じたものだから
すっかりこれを頼りにしていたわたしは考え込んでしまった

「自然だから安全、安心ではない」
今までもよくこういう話は聞いてきた
それでも自然農薬は化学農薬よりは数倍マシに決まっているじゃない
何と言っても原料は漢方薬にもなっているのだし
散布時に防護メガネやマスクがいらないなんてとても魅力的
そう
わたしはとにかくご近所の目をしのんで
早朝深夜に化学農薬を散布するのに疲れていた
何とか怪しげな格好をしないで気軽に薬剤散布ができたらなあ・・・
無農薬栽培にと願う気持ちには
色々と複雑な事情もあるわけだ
自然の生薬を使った薬剤なら
「なにをまいているの?」と聞かれても堂々としていられる
”自然”という言葉のもつ心理効果は非常に大きい

もっと他に有効な自然農薬はないものか
そう考えながら自然毒について色々調べるうちに
生薬と呼ばれる植物の薬用部位は
その性質から上薬・中薬・下薬の3つに分類されることがわかった
上薬は、食べても飲んでも毒性のない栄養食品のようなもの
中薬は、上薬と下薬の中間的存在で葛根湯の葛根(くずの根)が有名
下薬は、よく効くが毒性が強く使い方が難しい生薬で
あの殺人事件で有名になったトリカブトの根などがある
こういった”自然毒”を調剤によって毒性を抑えたのが漢方薬
要するに自然の生薬とは諸刃の剣のようなもので
使い方によっては毒にも薬にもなる非常に微妙なものなのだ

ア☆リクールの原料クララには
トリカブトの根と同じ種類の成分アルカロイドが含まれている
このアルカロイドを含んだものは毒性が強い事から当然殺虫効果も高い
だからバラの害虫防除にもよく効くわけだ
自然農薬としては心強い味方だが
生薬の分類では下薬に入る
虫は殺すけど人間には無害・・・といえるだろうか?

実のところ
わたしはこれを何度か散布するうちに具合が悪くなった事がある
もちろん防護マスクもメガネもなしの無防備状態での散布だが
散布後はいつも鼻やのどが痛くなり
ひどい時には熱が出たこともある
ただその時は「ちょっと疲れが出たかな」くらいに思っていたけれど、、、
わたしのように鼻の粘膜が弱い体質の人は
必ず防護マスクをつけたほうがいいと思う

「自然だから安全、安心ではない」
今つくづくそう感じている
これまで自然の生薬=漢方薬だから
化学薬品に比べ効き目も穏やかで副作用もないと思っていたが
植物の種類によって成分は当然異なり
毒性の強さにも程度が色々あることを知り
ただ単純に何でもとり入れればいいというものではないと悟った

こうしてわたしの病害虫防除作戦は振り出しに戻り
とりあえずこれからはヨモギなどの”上薬”を中心にした
即効性を求めないやり方に変更しようと考えている
たちまち今年になってから柑橘類の皮を刻んで乾燥させていたものを
今日はバラの株周りにばらまいてみた



柑橘類の皮に含まれるクエン酸は根圏微生物の栄養となり
オレンジの精油は抗菌作用があるという
土中の有用微生物を養いながら悪玉菌を防除する
そんな手助けができればと
こんな試みもぼつぼつ続けていきたい
ただしこのままではあまりに見栄えが悪いので
皮の上から堆肥などをおいてマルチしておいた

もう少ししたらヨモギを摘みに行って
今年もヨモギの天恵緑汁を作る予定
あと、ヨモギの葉や茎を煮出してヨモギエキスをつくって散布する事や
乾燥させたヨモギを細かくして株周りにまいたりと
更にヨモギを使いこなしてみたいと考えている

その他
昨年から用意しているハーブの焼酎漬けや
ヨモギ同様、ハーブも乾燥させてマルチに使うことなど
ある意味気休め的な
それでも何となく効果が上がりそうな
そんな複雑な思いのなかで
また今年も”戦い”が始まろうとしている


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注)  生薬クララは、ア☆リクールの他にも色々な保護剤に使用されています
生薬は生薬同士、あるいは別の成分をブレンドする事により
働き方も変ってくるようです
従って、同じクララが入っているものでも商品によって
効き目、副作用などはかなり異なるのではないかと思われます
(わたしは他のものを使ったことがないのでわかりませんが)
結局のところ、”自然だから安心〜”と安易に手を出すことも
反対に”クララは毒があるのですって!”と必要以上におそれることも
どちらも正しいことではないでしょう
化学農薬については毒性についてかなりくわしい研究実験がなされていますが
自然農薬はまだ未知の部分が多いようです
たとえ素人であっても、自然農薬に手を出そうとするならば
良い面ばかりに目を向けるのではなく
副作用は当然あるものと考え
できるだけ調べた上で使用する事が好ましいと思います





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