花ごころ

土つくりのこと(4)
                                                  



一ヶ月前から収穫できるようになったきゅうりが
このところどんどん葉の色が黄色くなり
ウドンコ病もひどく
危機的状況にある

この一ヶ月間
次々と花を咲かせ実がなり
日照不足の状態にもかかわらず
元気に成長を続けていた
それがここへきてこの事態

わたしの乏しい農業知識によると
これは”なり疲れ”という現象だと思われる
生ごみ堆肥と元肥をしっかり施した土ではあったが
さて追肥はどうしよう・・・
と考えているうちにすでに土は肥料不足

元肥といっても
米ぬかに生ごみを入れて発酵させたものに
後でわずか油粕と骨粉を加えただけで
この自作肥料そのものの効果の程は全く信用できるものではなく
一方、肥料のやりすぎにおける障害も心配して
”しっかり”施したつもりでも
結果それは”遠慮がち”なものだった

市販の肥料には使用量の目安がある
だが自作肥料にはマニュアルがない
自分が作ったこの怪しげなシロモノの中に
一体チッソやリン酸やカリといった成分がどの程度含まれているのか
そういったことも全くわからない
悩みながらもニ度ほど追肥を施したものの
更に考え込んでいたら
悲しい事にこの自作肥料に虫がわいてしまった、、、

こうなるといつまでも保存しておくわけにもいかず
庭のあちこちに穴を掘って虫のわいた肥料を埋める
あーあ、これからどうしよう・・・

だが考えている間にも実は生り苗は弱る
下葉が徐々に黄色くなる
あわてて骨粉入りの発酵油粕を施すと
しばらくすると葉色が良くなり芽も伸び始めた
正直なものだ・・・

先日
梅雨明け宣言は出たものの
相変わらず低温状態が続いているので
それでなくても作物の出来は良くない
せめて栄養状態くらい良くしてやらなければと
更に追肥を施す

実はこれと同じ状態がバラにも起きている
生ごみ堆肥による土つくりと有機肥料にこだわり
昨年まで定期的に使っていた化学肥料は
置き肥も液肥も全く使わなくなっていた

今年から真剣に土のことを考え
どのようにして良い土つくりを進めたらいいのかと
すべての関心は土に集中した
そこではじめた生ゴミ堆肥つくり
だが今考えると
わたしは生ゴミ堆肥に多くのものを期待しすぎた

生ゴミ堆肥はあくまでも”堆肥”であって”肥料”ではない
もちろんそれは本で読んで知ってはいたが
現実には堆肥も肥料も混同していたように思う
土つくりが目的の堆肥と栄養補給が目的の肥料
今それをやっと理解する

それでも
とりあえず最初の土と肥料の施し方は悪くはなかった
問題は追肥
野菜もバラも自作発酵肥料を追肥に施したのは2回だけ
もうひとつ追肥のつもりで
週に一度自作発酵液肥を施していたが
よく考えてみたらこれは堆肥と同じく土をつくるためのもので
肥料としての役割は果せなかったのだろう

それに加えて
”保護液”として定期的に酢の散布もしており
”酢は葉にたまったチッソを消化する”働きがあることから
過剰なチッソどころか必要なチッソまでも消化してしまったかもしれない

チッソ過剰は病害虫を招く
しかしチッソ不足は成長不良と更なる病害虫を招く
何事も多すぎず少なすぎず
理屈はわかっていても
実際どうすればいいのかは
素人にはあまりにも難しい

とにかくこれからは
「土つくり」と「栄養補給」をきちんと2本立てで考えていきたい
今は弱ったバラには以前のように速効性の化学肥料を施している
何しろ夏の間に少しでもたくさんの葉を出して養分を貯めておかないと
秋に良い花を見ることができなくなる
春のバラは華やかで美しいが
バラの持つ本来の色が見れるのは秋
やはりこのチャンスを逃したくはない

さて
バラの株元に直接生ゴミを埋める作戦をはじめて一ヶ月あまり
今日その場所を掘り返してみたら
卵の殻が残っているだけで
すべては土になっていた
そしてそこにはたくさんのミミズ
米ぬかも何も入れなかったのに
土中の微生物の力はすごい

その後しばらくして一次発酵済みの生ゴミを入れたところも
すでに何もなくなっていた
ここにもやはりたくさんのミミズ
周辺のバラたちもそのために特に成長不良を起こした様子もない
最近は”生ゴミ直接埋めはOK”の証言も色々聞かせてもらったし
鉢植えは別として
地植えの場合の土つくりには
有効な手段として取り入れ可能と判断している

ただ
生ゴミを直接埋めたところのバラも
そうでないところのバラも
一様に前述のように肥料切れを起こしているようだ
(品種によって症状はさまざま)
下葉が黄色くなったり
シュートの出方が悪かったり
ウドンコ病や黒点病も多発している
今までは多肥が病害虫の原因になると思っていたが
少なすぎるのもやはり病害虫のもとになると聞いてビックリ
知らないというのはおそろしい
そういえば最近やたらとアブラムシが増えている

とりあえず
直接生ゴミ埋め作戦はそのまま続行しながら
一方で適切な肥料を追肥していくことにしよう
それでもできるだけ有機肥料を中心にしたいので
日本バラ園から取り寄せている”ばら82”を施すべく
ただ今これに水を加えて一週間の発酵を行っている
(この肥料は生では施せないので)

今までは肥料のNPK比なんて全然見ていなかったが
このバラ専用に調整された”ばら82”は
N-P-Kが9.6-23.5-1.03
化学肥料の置き肥が10-10-10だから
リン酸の割合がとびぬけて多い
これって何が入ってるんだろう・・・
などとついついその秘密を探ってみたくもなる
いやいや
今はまだ手元にある在庫を利用して
探求はそれ以降にしよう






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