花ごころ

それぞれの好きなバラ
                                                  



やっと我が家のバラも
ラプソディインブルーを残してすべて咲きそろった
ひとつひとつのバラの姿を写真におさめながら夫は
「好きなバラばかり写したくなる」
と言う

そこで
”うちのお庭で好きなバラを3つ選ぶならどれ?”
と、家族に聞いてみる事にした

夫が選んだのは
  
『たそがれ』『ゴールデンウイングス』『裕』
どれも従来の”バラ”のイメージからは遠いものばかり

ちなみに嫌いなのは『グラハムトーマス』

理由は「暑苦しいから」(苦笑)
こういうぼってりした花は苦手らしい

花弁数が少なく
上品で可愛らしい花
そういう花に自然とカメラが向く

母が選んだのは
  
『ヘリテージ』』『白モッコウバラ』『ファイルヘンブラウ』

ヘリテージはとにかく香りが良いのが気に入っている
バラの魅力で香りの占める割合は大きい

白モッコウバラは今年はまだわずかしか咲かなかったが
この花姿があんまり可愛らしくて
しばらくじっと見つめていた

今年の新顔ファイルヘンブラウは
「着物にしたい」
と母が表現するように
和のイメージが強い

娘が選んだのは
  
『ヘリテージ』『ブラックティ』『ニュードーン』

昨年はじめてヘリテージを見た娘はひと目ぼれ
「これ、お部屋にちょうだいね!」
そう言われてもまだまだ小さな苗
花数も多くはない
せっかく玄関を”香り付き”で飾ってくれているのに
切るのは実に惜しい
「そのうち切ってあげるから」
と言いつつもなかなか切ろうとしないわたしを見て
娘は
「なんでお母さんはせっかくのバラを切って飾らないのかなぁ」
と、おばあちゃんにこぼした
で、結局最後の一輪になってやっと娘の部屋へ
咲いてから3日目には散ってしまうヘリテージ
机の上に花びらがこぼれている様子がまた良いのだと娘は言う
今年は株も大きくなったから
机に飾られる機会も多くなりそう

ブラックティは
今回最も道行く人の注目を浴びたバラ
渋い赤は気品がただよう
ボタンのように大きく開いた花はなかなか枯れない
黒っぽいつぼみの時から
最後の姿まで
これほど気高いバラがあるだろうか
娘がこのバラにどう感動したかはまた後で詳しく聞いてみたい

ニュードーンは今年やっと
玄関入り口を囲むように咲いてくれている
パールピンクの花びらが毎日はらはらと降ってくる
この実に愛らしい色が好みなのだそう

さて
わたしはというと・・・
自分で言っておきながら
3つにしぼることが難しくて困っている
わたしにとってはどの子も可愛い
それでもあえて選ぶなら
  
『アイスバーグ』『ファイルヘンブラウ』『ジュリア』
といったところだろうか・・・

アイスバーグの花姿は完璧だと常々唸っている
可憐で清楚で・・・と
言葉を並べてみてもどうにも上手く表現できない
別名シュネービッチェン(白雪姫)の名にふさわしく
透き通るような白さが魅力

ファイルヘンブラウは
ずっと憧れていたバラ
実物を見たことがないと
写真だけで勝手にイメージを膨らませてしまい
実際はちょっと違ったというケースもあるのだが
これは期待通りというか期待以上
来年は壁面を飾ってくれるのを楽しみにしている

わたしのバラコレクションには
茶系のバラが幾つかある
一番すきなのはブルー系だと思っていたのだが
今は茶系を見ると欲しくなってしまう
ジュリアは家族も好きなバラ
うちはみんな結構渋好みらしい

最後に
まあ聞かないのも悪いかなと思って
(無駄とは思いつつ)
息子にも聞いてみた

わたし「ねえ、どのバラが良いと思う?」
息子「どれが好きと言う以前にどれがバラなのかわからん」
わたし「・・・・・(絶句)」
娘「お母さんが飛行機のプラモをみんな”ゼロ戦”っていうのとおんなじよ」
わたし「ほぉ・・・(納得)」

わたしは赤い丸のついている戦闘機は
全部”ゼロ戦”というのだと思っていて
息子から色々説明を受けても
ふーんと言うだけでちっとも頭に残っていない
要するに
自分の興味のないことはいつまでもわからないまま

それでも
息子以外の家族は
みんなバラが好きで良かった
ひとりで楽しんでいても何だか空しい
わたしは実に恵まれた環境におかれている
つくづくそう思う




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